「満たされないニーズ」や「燃え尽き」から身体と心を守る
秋は引っ越しシーズンですね。私の周りにも何人か新天地で新しい生活を始める友人たちがいます。引っ越しはある意味心機一転ワクワク楽しみな気持ちと人間関係でうまくやっていけるかどうか不安も抱える人生の一大イベントです。
それで今回は私たちのストレス原因のトップに君臨し続ける「人間関係」について一緒に考えていけたらいいなと思っています。
ここでは「人間関係」のストレスを大きく2つに分けて考えていきます。
一つはだれかと「つながっていないからこそ感じる痛み」(満たされないニーズ)、もう一つは「つながっているからこそ感じる痛み」(燃え尽き)です。
この二つの要素を考えることで、人間関係で悩んでいる方にじぶんの身体と心を守る参考にしていただけたら嬉しいです。
特に日常生活の人間関係で悩みを抱える方、引っ越しなどのイベントを控えている方、また介護や子育て、医療、保育また他者をサポートするために多くの感情エネルギーを使い「燃え尽き」になっている方の、明日がちょっとでも楽になったらと願っています。
「満たされないニーズ」から身体と心を守る
誰かに裏切られたり、見捨てられたり、他者とつながれないと感じることで痛みをともなうとき、私たちの中で怒りの反応が起きることが多くあります。
「怒り」は、ハードな感情と呼ばれるもののひとつですね。ネガティブなものとしても捉えられがちですが、怒りの感情はただ単に「悪」というわけではなく、役に立ったり、重要な役割を持っていたりすることもあります。
怒りには多くの情報がふくまれていて、私たちの安全を確保するためにも必要な感情だとも言えます。
ただ怒りのデメリットな点として、一面的にしか物事を見られなくなってしまい、視野が狭くなりがちなところがあります。大切にしたい人間関係を傷つけてしまったり、本来のあなたという人間のよさを、あなたから奪ってしまうことさえあります。
この「怒り」の感情が大きな問題を引き起こすのは、この感情をもう持つ必要がないのに、ずっと引きずってしまっているときです。
「怒り」の感情が「出てくる」ことが問題ではなく、「持ち続ける」ことが心や身体にとって負担になってきます。
どうしたら「怒り」を手放していけるでしょうか?
ハードな感情(怒りや憎しみなど)の奥には、ソフトな感情(さびしい、怖い、悲しいなど)があると言われています。なのでハードな感情に隠れているどんなソフトな感情があるのかを探検してみます。たいていの場合、怒りはそのソフトな感情を守っていると考えられています。さらに、このソフトな感情の奥には、満たされないニーズがあると言われています。
タマネギの皮を一枚一枚はいでいって最後の芯の部分に「満たされないニーズ」が存在しているイメージです。
この「満たされないニーズ」には、たとえば「自分のことを見ていてほしい」「聞いてほしい」「認められたい」「安心したい」「つながりを感じたい」「知っていてほしい」などがあります。
そして中でも、私たちが持っている一番深いニーズは、「愛されたい」という願いだと言われています。
これから実際にできるエクササイズをご紹介します。このエクササイズは「怒り」などハードな感情と向き合うことになるので心が揺さぶられ、なかなか疲れるエクササイズです。今試してもいいな、とか今はまだしないでおこう、など自分自身の心のスペースを観察しながら進めてください。安全基地を思い浮かべたり、前回のブログでも扱ったリソース・レスキューレシピなどを隣において少しずつやってみるのもいいかもです。
エクササイズ :「満たされないニーズ」と出会い、満たしていく
・「怒りを感じた体験」を思い起こす
楽な姿勢をとって始めていきます。じぶんの古い人間関係の中から、いまだに自分が怒りなどの苦い感情を持っている、過去の人間関係を思い出します。「もうその怒りを手放していいな」と思えているような相手です。
その人との間にあった、自分の気持ちをかき乱すような出来事を思い浮かべます。
今も身体に不快な感覚が表れ出てくるようなもの。とはいっても、トラウマを感じてしまうようなほどではない、ほどほどのものを練習用に選んでみてください。
できるだけ詳しい様子を思い出してください。このときに感じる怒りの度合いを0から10で表すなら、3くらいのあまりディープなものではないものを選んでみてください。
・怒りを感じていることを認めてあげる
自分の身体の中で、その感情がどのように表れているか、感じてみます。今感じている怒りが、人間の反応として自然なことだということを知っていてください。
私たちの多くは、怒りなんて感じちゃダメだと思ったり、怒りの存在をなかったかのようにすることもあります。そうやって怒りの存在を無視してケアしないままでいると、それこそ実は怒りを抱えたまま生きることになり、心身に悪影響を与えることにつながります。便意を感じたのに無視してるのと同じでそのまま放っておくと大変なことになるように。。泣
なので自分に対して、「怒りを感じてもいい」と伝えてあげてください。
たとえばこんなふうに自分に言うこともできます。
「怒りを感じていていいよ」
「人間としてすごく自然な反応だよね」
「あなたはひとりじゃないよ。そういう状況にいたら、そんなふうに感じることもあるよ」
自分と相手のどちらが正しいかというような、出来事の内容にフォーカスしないようにしてあげながら、怒りを体験している自分自身を認めてあげてください。
「今の自分に必要なことは、その怒りの存在を認めてあげることだけだな」という人はこれ以上エクササイズを進めなくて大丈夫です。
怒りを感じるというのは自然なこと。そして長年にわたってその痛みを抱えている自分に対して、どうぞやさしくいてください。
怒りを感じていることで、今もし身体や心に不快な感じがあるなら、そんな感覚が今あることを許可して居場所をあげながら、身体を思いやってやわらげて、自分の心をなだめます。
・「ハードな感情」の皮をそっとめくって「ソフトな感情」を見つける
もう少し進んでみようという人は、その怒りの中がどんなものか、玉ねぎの皮をむくようにさらにめくってみます。そのハードな感情の奥には、どんなソフトな感情がありますか?
どんな感情にも、好奇心や敬意を向けながら、探検してみます^^
・傷ついている・孤独でひとりぼっち・さびしい ・怖い・恥ずかしい ・悲しい など
じぶんの中にこういったソフトな感情があることを発見したら、まるで親しい友人に伝えるかのように、理解のある声のトーンで、やさしくその感情に名前をつけてみてください。
「ああそっかー、それは『悲しさ』だね」とか「ああ、『怖い』って感じてるんだね」といった感じにです。
映画のインサイド・ヘッドみたいに、キャラクター化させて愛着の持てる名前をつけてあげるのも良きです笑
名前をつけることは興味を持って関心を払う一歩ですし、愛嬌の名前をつけることで自分の中での拒否反応が少し和らぎます。
「ああそこに、『カナシミ』がいるんだね」とか「ああ、『ビビリ』が目を覚ましたね」といった感じです。
ここまでにしておいたほうがいいなという人は、自分へのやさしさや賢さをもって、ここで一旦ストップしておきます。自分にとってどこまで深く進むのがしっくりくるかということを、自分と相談しながらやってみてください。
・やわらかな感情の奥にある「満たされないニーズ」を発見する
さらに進めてみようかなという人は、ここでしばらくの間だけでも、今思い浮かべていた人間関係から自由に解放させてあげます。傷ついたり怒りを感じた出来事の内容からも自由になって、そこから解放します。エクササイズをやっているうちに、「これが正しい」「あれが間違っている」といった考えが出てくることもあるかもですが、今だけでもそういう考えを横において、ただ自分に尋ねてみてください。
「自分がそのときに必要としていた、または今必要としている、人間としてのニーズは何だったんだろう?」
たとえば、自分のことを見てほしい、聞いてほしい、つながっていたい、大事にされたい、尊重されたい、特別でありたい、安全でありたい、価値のある存在でいたい、愛されていたい・・・という願い。どんな人でも持っている自然なニーズがそこにあります。
自分の中にあるニーズに気づいたら、やさしさや理解のある声のトーンで、「ああ、こういうニーズを感じていたんだね」と自分に伝えてあげます。自分のニーズを知ってあげることで、今日のところはこのエクササイズからはお休みすることもできます。
・自分に「思いやり」を持って、自分が必要としているものを与える
さらにこのまま続けてみようという人は、もしよかったら身体のどこかほっとする場所に手をおいてみます。おなかやほっぺた、手の甲や腕など。
そして今持っている感情を追い払おうとしないで、その感情に、あたたかさや、やさしさを送ってあげるようなイメージで、手の感触をゆっくりと感じてみます。さっきキャラクター化させて名前をつけてあげた存在をあたためてあげるような感じです。
このエクササイズを通して、怒りのままに考えたり行動を取らなくても、自分の本音に気づくことで、自分に必要な行動を選べるときが増えたと感じる人もいます。
自分の本音に近づいて、自分自身に本音を明かすことは勇気のいることだと思います。
それでも怒りや恨みを感じる完璧ではない自分を許すことで、他の人のことも許しやすくなったという人もいます。
私も自分の中の『イカリ』や『カナシミ』と仲良くなるようになって、他の人の『イカリ』や『カナシミ』に対してフレンドリーになってきたように思います。笑
玉ねぎの皮を剥いで、怒りの奥にあるやわらかな気持ちや、本当は満たしたいニーズに自分が気づけると、本来のあなたのよさを見失いにくくなり、自分が今まで気づかなかったような素敵な一面を発見する機会にもなります。
誰かから自分のニーズを満たしてもらえるのは嬉しいことですが、いつも周りにじぶんのニーズを満たしてもらえるとは限りません。
でもリソースが自分自身の中にあるといつでもそれを引き出すことができます。自分で自分のニーズを満たしてあげることができたら時間も場所も選ぶことはないですし、受け身で待っている必要がないのでそれって最高ですよね。
あなたの親しい友人がもし自分と同じような境遇でつらい思いをしてるとしたら、その大切な友人に、あなたはどんな言葉をかけてあげますか。どんなふうに慰めますか。それと同じメッセージを、自分自身に伝えてみてもいいかもしれません。
あなたが誰かとつながっていたい、つながっていると感じたい、そんなふうに感じるなら、思いやりのある自分がこんなふうに言ってあげることができます。
「私はあなたのためにここにいるよ」
「私はどんなときもあなたの味方だよ」
尊重されていると感じたかったのなら
「私はあなたのことを尊重しているよ」
もしあなたが愛されていると感じる必要があったのなら、こんなふうにささやくこともできます。
「私はあなたのことを大事に思っている」
「大切にするよ」
「大切な存在だよ」
「私はそのままのあなたのことを愛してる」
もしあなたの満たされないニーズに対して、思いやりを向けることができないとか、今までそのニーズを満たされてこなかったことにがっかりする気持ちが出てきたり、そもそも満たされていないと感じるニーズが何かわからなくて今混乱していたら、どうかそんな自分に、こういうときだからこそ、思いやりを向けてあげてください。
そのままの自分、今の感覚そのままに、少し休みます。
身体に意識をもどして、このエクササイズを終えます。足の裏に意識を向けて、足を床につけたり、腕をさすったりして気持ちが落ち着くのを感じてみるのもいいです。
自分の内面を深く探検する心のエクササイズに挑んだことに、感謝やいたわりを向けます。
これは心を探検するエクササイズです。はじめて試す人は、全部をする必要はないので、自分の心がムリしすぎない程度に、ゆったりと試してください^^
『イカリ』といきなり仲良くなろうと思わなくていいので、まずは知り合うところから始めてみてはどうでしょうか。
「燃え尽き」から身体と心を守る
感情は、まわりに感染します。特に親しい間柄だと、なおさらです。
たとえば、相手がハッピーなときは自分もハッピーになりますが、相手がイラッとしていると、それに引きずられ自分もムスッとしてしまうことがあります。
それは脳が、他者に感情的に共鳴する「ミラーニューロン」を持っているからです。誰かが体験し感じていることを、自分の身体でも感じることができます。ミラー・ニューロンは、人間が社会生活に適応する能力として大事なものですが、同時に人間関係に疲れてしまう原因にもなりえます。このように共感して共鳴している状態が続くと、疲労を感じたり、感情的に圧倒されたり、最終的には燃え尽きてしまうことが知られています。
こうした例は、特に、介護や医療、保育など、他者をサポートするために多くの感情エネルギーを要する職業についている人や、子どもの面倒をみる、家族を介護する、配偶者や友人のサポートをする立場にある人たちの間で頻繁に起こり、「ケア・ギビング (caregiving) 疲労」といわれています。
このブログを読んでくださっているあなたも、何かしら人の面倒をみたり、相談にのったりと、誰かのケアにかかわっていることと思います。
ケア・ギビング疲労には、気が散る、イライラする、寝つきが悪くなる、他人とのかかわりを避けたくなる、気力がなくなる、相手につい冷たくあたってしまう、感情が麻痺してくる、といった症状があります。
誰かを世話することで感じる疲労は、あなたが弱いからではありません。人間であれば誰でも自然に感じるものです。
ケア・ギビング疲労に対しては、さまざまなセルフケアの方法があります。運動する、栄養をとる、心を許せる友人と接する、マッサージを受ける、趣味の時間をとるなどが奨励されています。もちろん、これらも大切なことですが、どうしてもこれらのセルフケアには限界があります。
なぜなら、このようなセルフケアは誰かをケアしている現場から離れているときにだけできるケアだからです。仕事に戻ってきたら、苦しんでいる人と寄り添い続け、共感による疲労をまた感じてしまいます。
家庭の中で誰かをケアしている人は、家にいる間はほぼずっと関わることになります。
それですぐにその場から離れて気を紛らわせる以外のセルフケアの方法を知っておくことは重要です。あなたがバーン・アウト(燃え尽き)してしまうのを防ぐ力になります。自分への思いやりは決して自分勝手なことではありません。
思いやりを枯渇させずに人にも与えることができるからです。(この点は以前のブログの「幸せなギバーであり続けるためにできること」でご紹介しているシャンパンタワーの法則がイメージしやすいかと思います。興味がある方はそちらをご覧ください。)
家や職場でも活用できる自分を助けてくれるリソース(資源)を探してみてください。場所を選ばずに誰でもできるものとしては、頭の中でイメージするものです。お気に入りのメロディを頭の中で流したり、元気が出る言葉や名言が出てくるアニメや映画のワンシーンを頭の中で流してあげるのもいいです。
トイレで思いっきり変顔をしてみたり、軽いストレッチをするのも気分を切り替えるのに助けになります。
・人の悩みを聴くときこそ気をつけるポイント
ドイツでのある研究によると、目の前に苦しんでいる人がいるときに、共感のトレーニングのみを受けている人は、自分自身も悲しい気持ちで落ち込んでいってしまうそうです。逆にコンパッション(思いやり)のトレーニングを受けている人は、共感の気持ちに加えて、苦しんでいる人の幸せを願う気持ちもあり、ポジティブなエネルギーが脳の中で出てくるという違いが報告されています。
それで人の悩みを聴いているときなど、共感によって痛みを感じる状況にあるときこそ、相手と同じくらい自分自身に対しても思いやりを送ることを忘れないでください。
医療従事者は、自分が患者の苦しみの原因を作ったわけでなくとも、大きな責任を感じ、「もっとできるのでは」「役に立たなきゃ」と自分を追い込むことがあります。
米国の医療のあり方を率いるリーダー組織のひとつ、全米医学アカデミーは、医療従事者が職業ストレスを抱えることで、医療従事者自身の心身のウェルビーイングの低下だけではなく、患者安全・医療の質に影響を与えると警鐘を鳴らしているそうです。
まずは自分の心身をより理解してケアし、自分を思いやるスキルを身につけていくことは、結果的に医療の質や安全への貢献にもつながるものだと言えます。
実際に医療従事者が自分自身の心身をいたわることで、燃え尽き防止や、他者の視点に立つことに役立つ可能性が、現場でのデータからも見ることができているそうです。
これは医療従事者にかぎらずすべての人に当てはまることだと思います。
自分に思いやりを向けるより、自己批判的になってしまうことのほうが習慣になっているかもしれません。
しかし自分に思いやりを向けているほうが、他の人に与える思いやりも枯渇しないで済みます。なのでどうか自分にも思いやりを向けてあげてください。
自分が落ち着いていると、そばにいる人の心も落ち着くのでいいサイクルが生まれます。
自分にゆとりがあると、まわりにいる人もホッとできます。
これはリラクゼーションでも言えることです。リラックスしている施術者のマッサージは受けている方も気持ちいいですが、緊張して力が入りすぎている施術者の場合は受ける側もその緊張が伝わって身体もなかなかほぐれにくいです。
自分にもまわりにもいい影響を与えられるので、自分の中におだやかさを保つために、自分に思いやりを持つのを許可してあげることは、良好な人間関係を育むうえで大切な点です。
・限界を理解してあげる
相手がどんな人であっても、たとえ大切な家族や友人であっても、自分が必要以上に相手のイライラの責任を感じたり、相手からのジャッジを一身に受ける必要はありません。ときには、自分の問題としてではなく、相手が乗り越える必要のあることとして、愛を持ちながら手放してもいいときもあります。人からジャッジを受けるとき、「意見をどうも」と心の中でつぶやいたら、自分の体のどこかに意識を向けてあげるのも一つの手です。
変えられない状況も「なんとかして変えなきゃ」と思わずに、そっとしておく、ただそれだけでもいいです。またトライしてみたくなったらトライしてみてもいいかもというくらいの心意気です。
「もう疲れた、もういやだ」って自分が思ったら、それはそれでよくて、一旦今やめてもOK。パーフェクトにやらなくていいし、いつも変えようとがんばらなくていい。さっき名前をつけた『カナシミ』や『イカリ』のように、そこに『ダリィ』のような子たちがいることを受け容れ、変えようとしないでいい、そのままにさせておくという感じです。
その限界を理解し、充電できるものを見つけてあげて充電できるまで安静にさせてあげます。そして『ダリィ』のような子たちとこんなふうに話してみるのもいいかもです。
『自分も自分がかかわっている相手も人生の旅の途中にいる』
その人の力になりたいという強い責任感は持っていても、
『私はその人の苦しみの原因ではない』ことを思い出してあげる。
『ずっとがんばり続けることもできない、だからちょっと休憩してまたトライすればいい』そう自分に言い聞かせてあげる。
そうすると自分が燃え尽きずに、目の前の人のためにできることを尽くしていこうと思えるようになるかもしれません。
それでどうか、できるだけ身体をいたわって、お過ごしください。
無理になんとかしよう!とせずに、「今日は営業終了」といつでも一旦お休みしていいです。あなたにとってのやりやすさや心がちょっとでも軽く感じるようなリソースを毎日の生活に取り入れてみてください。
今回は人間関係が起因するストレスの元となる「満たされないニーズ」と「燃え尽き」について考えることができました。いかがだったでしょうか?自分の心と向き合う内容になっていたので、今日はゆっくり休んでなにかご褒美でもあげてください^^
私からもプレゼントとして最近苔散策をした時のものをメッセージ動画としておくります。
青木ヶ原樹海は、普通の山や公園に生えている樹とは異なり、過酷な条件で育っています。地面が溶岩でできているので根を深く張ることができないからです。
散策すると根がむき出しな樹や倒木を見かけます。倒れながらも上へ伸びる樹もあれば、そのまま朽ちていく樹もあります。朽ちてしまう樹もただ朽ちるだけではなく、自らが栄養分となり新しい命を紡いでいく様を観察できます。
そしてそのすべての良いサイクルを生み出しているのが、「森のゆりかご」という別名を持つ苔です。 根を持たずに過酷な環境で生き残ってきた苔から、生きる力を学べることがあります。
あなたのリソースのひとつになれば嬉しいです。